第 40 回目は、RPA の具体的な導⼊事例と成功要因についてご紹介いたします。
今回は、RPA に関する具体的な導⼊事例をもとに、RPA を導⼊するにあたってどのような点に注意して導⼊を⾏っていくべき
かを考えていく。
ある証券会社では、システム部で RPA を購入。バックオフィス担当部署からの要望を聞きながら、改善出来ると思われる業務部分を対象とし、システム部がサポートする形で RPA を導入。RPA 部分の管理についてはシステム部で⼀括管理せず、各部署で適宜管理する⽅針としていた。
上記のようなケースでは、以下の点で問題が発生する事が多い。
① 業務把握を⾏った上で導⼊していないため、似たような処理を⾏う RPA が重複して作成され、無駄な工数が発生する。
② 業務整理を⾏った上で導⼊していないため、業務が煩雑なままに⾃動化を⾏った結果、RPA 導⼊効果が⾒込めなくなる。
③ RPA 対象システムを俯瞰的に把握していない結果、対象システムの更新等で画⾯構成が更新されてしまった場合、各部署の RPA が⼀⻫に動作停⽌に陥る。
上記例により発⽣する問題にもあるように、RPA 導入にあたっては特に以下の 3 点に注意して導入をする必要がある。
① 現場業務の把握
RPA を導⼊する部署内の業務種類・量を把握し、導⼊効果がある対象業務を抽出する。
② 現場業務の業務整理
RPA を導⼊する部署内の業務把握後、業務の流れとして改善できる部分、不要な業務等については、削除することで効果的な RPA 導⼊を⾏う。
③ RPA を⼀元管理する主管者を定める
RPA を主観する部署を定め、RPA と連携するシステムを全社的に管理することで、各システム改修が起こった場合の影響範囲を迅速に把握し、また、不要な RPA ライセンスを消費しないようにする。
特に、①、②については、RPA を導⼊する事前準備として、効果的な業務⾃動化を⾏うためには必要な準備である。また①、②を⾏っていく過程で、RPA 導入効果(ROI)を事前検証することで RPA 導入についての意思決定を正確に⾏うことが可能となる。
上記のような観点から、当社では RPA 導入を考えているクライアント様向けに、超高速で効果の高い業務自動化を実現させるため、「事前 ROI 簡易診断」を実施することを勧めている。
対象業務プロセス把握、現状業務量計測を 2 週間〜1 ヶ⽉程度で実施し、RPA 導⼊の投資効果を簡易診断することで、RPA 導⼊を⾏うファーストステップを適切に進め、次ステップである RPA 導⼊を効果的に⾏うものである。
RPA 導⼊をこれから検討している⽅、⾃社導⼊を⾏ったが導⼊がうまく⾏かなかった⽅がいらっしゃいましたら、まずは当社の「事前 ROI 簡易診断」を⾏っていくことをおすすめする。